常念山脈(長野) 常念岳(2857m) 2020年9月26日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 2:10 駐車箇所−−2:17 林道終点−−2:27 山ノ神−−2:36 古池−−3:02 大滝−−3:41 笠原沢−−4:19 最終水場−−4:53 常念乗越−−5:49 常念岳 9:43−−10:03 常念乗越−−10:18 最終水場−−10:35 笠原沢−−10:54 大滝−−11:08 古池−−11:13 山ノ神−−11:20 林道終点−−11:25 駐車箇所

場所長野県安曇野市/松本市
年月日2020年9月26日 日帰り
天候霧後晴後曇
山行種類一般登山
交通手段マイカー
駐車場「公式駐車場」より先にも林道沿いに駐車余地あり
登山道の有無あり
籔の有無無し
危険個所の有無無し
山頂の展望晴れれば文句なしの大展望
GPSトラックログ
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コメント天気図は最悪なままなのに土曜日の天気予報が急激に好天したので急遽常念岳へ。金曜夜に駐車してした車の数は何とゼロだった! 悪天時でも車皆無という事態は無かったのに驚き。土曜日の登山者数も少なかったが4連休の翌週というこが大きな要因だろう。山頂はガスと強風を覚悟したが、途中から星空が広がり常念乗越でもほぼ無風で午前の早い時間帯は想定外の好天に恵まれた。今回も山頂西側直下で雷鳥を目撃できた




出発時。霧の粒にピントが合っている 林道終点。常念小屋予約状況表がアップデートされていた
いつも涸れている沢が流れていてびっくり 大きな涸れ沢は渡る場所を選ぶほどの水量
笠松沢。水しぶきではなく霧の水滴 常念乗越。周囲に登山者の光は皆無
常念岳方向。薄雲があるが基本的に晴 常念小屋の光と横通岳
5時10分頃にライト不要の明るさに 東の空は雲海。きれいな日の出は望めない
日の出前に山頂に到着 雲の上から日の出
日の出直後の南〜西〜北の展望(クリックで拡大)
立山、剱岳、後立山
後立山拡大
東の空は背の高い雲海。志賀高原、浅間山、八ヶ岳、南アルプスは見えず
日の出の気温は+5,6℃ 蝶ヶ岳。テントは4張。昨日は雨だったので大変だっただろう
燕岳 槍の穂先。3人がいた
大天井岳。こちらは2名 水晶岳
奥穂高岳。山頂手前に1名 北穂高岳
大キレットの向こうに加賀白山 常念岳の影がくっきり
今回は恵那山がすっきりと見えていた 木曾御嶽
妙高が見えたのは僅かな時間のみ 辛うじて見えた雨飾山
常念岳の影に微かにブロッケン現象が出ている 今回も雷鳥登場。常念山頂で3回連続
ウラシマツツジは真赤に紅葉 下山開始。上空は雲に覆われていた
常念乗越方面。安曇野側からガスが上がってくる ポツポツと登山者が登ってくる
ミヤマダイコンソウの紅葉 ダケカンバの紅葉はイマイチ。色づく前に散っている
ガスに覆われた常念乗越 カニコウモリ
最終水場。無人だったのは今回を含めて2回だけ 一ノ沢本流にかかる最上部の橋から上流を見る。紅葉は進んでいない
トリカブト 一ノ沢本流にかかる最下部の橋から上流を見る
大きな涸れ沢は水量は減ったが下山時も流れがあった 最初の涸れ沢は水が消えていた
山ノ神前は水浸し 林道終点
いつもの駐車余地は満車になっていた


・今週末も天気予報が悪い。本州南岸に低気圧を伴った秋雨前線が停滞し、北陸には小さな低気圧があり本州中部は低圧帯に覆われている。天気図を見る限りは天気が絶望的で、今週は久しぶりに飯縄山にでも出かけようと考えていた。

・天気図は変わらないのだが、金曜午後になって複数サイトの天気予報が急速に良くなり、朝は小雨があるかもしれないが日中は雨は降らず、もしかしたら晴れ間が出る可能性も出てきた。風は「てんくら」では午前中は17m前後の強風となっているが、他の2つのサイトでは3〜5m。天気図を見る限りは前線に近いので強風だろうと思われた。

・この状態ではどこ登るのが適当なのか判断に苦しむ。悩んだ結果、天気がいい方に外れることを期待して常念岳に向かうことにした。

・まだ雨が降る中で一ノ沢沿いの林道に突入。ガスがかかり視界が悪く車のスピードは抑え目。最初の駐車場は車は皆無で、左下の「公式駐車場」も見える範囲では車は無し。その先の各駐車余地にも車の姿は無く、シーズン中で車が1台も無いのは初めて。微妙な天気予報と4連休の翌週であるということが理由であろう。いつもの駐車余地の端に車を寄せて酒を飲んで寝た。夜中に何台かの車が上がって行くのに気付いたが、さすがに週末なのにこのまま車が1台も無い事態はさすがに無いらしい。私が出発するときには駐車余地には車が1台増えていた。

・天気は微妙であるが、好天だった場合を考えていつものように日の出の時刻に山頂に到着するよう出発。今の時期は6時少し前が日の出のはずで、所要時間4時間弱を見込んで2時を目処に出発。周囲は濃いガスで天候が不安なため、今回は久しぶりに傘を持つことにした。しかし結果的には傘の出番はなかった。

・林道終点の常念小屋予約状況表はアップデートされて10月いっぱいの予定に変わっていた。そでれでも満室の日は1日だけの表記。今年は思ったよりも登山者数が少ないのかもしれない。それとも天気予報を睨んで直前まで予約を入れないのかも。

・濃いガスの影響で樹林帯は葉に付いた水滴が雨のように落ちてくるが、頭上を見上げると樹林の隙間からたまにぽつんと星が見えることがあり、霧が出ているが雲の厚さは薄く隙間があるようで一安心。本格的な雨の心配はなさそうだ。ただし、昨日の雨で登山道は増水し、梅雨明け前の状態に逆戻りしていた。山ノ神前の広場は水浸しとなり、登山道のあちこちに水が流れ込んで沢のようになっていた。私の登山靴は防水性能は皆無と言えるほど劣化しているので、石や木の根の上を歩いている。木の根は濡れていて滑りやすいので要注意だが登りなら結構いける。

・いつもは枯れて水が流れていない2つの沢には水が流れていた。特に幅が広い大きな涸れ沢は、場所を選ばないと渡れないほどの水量で驚いた。過去の経験ではここでこれほどの水量を流れているのを見たことはなく、昨日はまとまった雨量が降ったようだ。なお、下山時には最初の沢の水は涸れていて大きな沢の水量はかなり減っていた。

・笠原沢や一ノ沢本流は目で見て分るほど水量が増えていなかったし、水は濁っていなかった。笠原沢まで登ってくると霧がかなり薄くなり、頭上には満天の星空が見えることも。少なくとも前常念の稜線には雲はかかっていないようだ。

・最終水場で100ccほど給水。ここまで登ると気温は+10℃を割り込んで充分涼しいので、今回もほとんど水を飲むことは無さそうだ。水場の水量は明らかに増えていてここでも降雨の影響が残っていた。

・樹林帯をジグザグに上がって常念乗越へ到着。風は非常に弱く「てんくら」の予報は外れたようだ。ここで風が弱ければ山頂でも同様だろうと一安心。奥のテント場に灯りが一つ見えるが手前のテント場はテントは無かった。昨日のあの天気でテント泊まりは大変だっただろう。

・周囲はまだ真っ暗で常念岳方面も大天井岳方面も登山者の灯りは皆無。車の数が少ないことで昨夜の宿泊者はかなり少なかったことが予想され、まだ暗いうちに登り始める登山者は本日はいないようだ。今日は私が先頭だ。槍ヶ岳山荘、北穂高小屋の灯りが見えているので、あちらの稜線にもガスはかかっていないようだ。

・鞍部付近のみ僅かに東からガスが流れることがあるが、少し高度が上がって本格的な登りが始まるとガスの層を抜けて星空へ。ただし薄い雲が出ているようで星影が薄い箇所があるが、大半の部分は満天の星空。振り返っても登ってくる後続登山者のライトは見えなかった。

・東の空は徐々に明るくなり、毎度の如く一面の雲海で志賀高原の山々も浅間山も雲海に没して見えなかった。今日もすっきりとした日の出は見られそうにない。天気がいいので5時10分過ぎにライト不要な明るさになった。ここ最近では異例の早さで、それだけ天候がいい証拠だろう。

・三股分岐付近も無人で山頂にも人影は見えない。全体的に今日の出足は遅いようだ。おかげで久しぶりに常念岳山頂に一番乗りとなった。東と南は背の高い雲海が埋め尽くして雲を纏った中央アルプスの中腹が僅かに見える程度で、それより東側の山々は全く見えない。関東沖に前線を伴った低気圧があるので、奥秩父、八ヶ岳、南アルプスは雨だろう。中アの西側の恵那山は良く見えていて、木曾御嶽、乗鞍岳も。裏銀座方面や立山、剱岳、後立山もすっきりと見えていた。

・次に登山者がやってきたのは私が到着してから約1時間後。常念小屋泊まりの2人組で蝶ヶ岳方面へと向かっていった。その後もポツリポツリと登ってくるが、明らかに通常の週末より数は少ない。

・山梨の甲斐市からやってきたトレラン姿の若者は一ノ沢から2時間で登ってきたとのこと! 私の半分の時間だ。日帰りで百名山をやっているとのことで、槍ヶ岳や剱岳は既に登ったとのこと。富士山は毎年のように5回登っているが、今年は登山道の閉鎖で登れないのは残念だろう。甲斐駒の黒戸尾根も日帰りでやったことがあるとのこで、ここで出会った他のトレランナーは何と2時間で山頂まで登り切ったとのこと。ただし、その人は国際的なレースにも出場しているプロランナーとのことであった。

・その次にやってきたのは私と同年代の男性で、静岡の三島からやってきたとのこと。三島だと南アルプスは近いが北アルプスは遠く、私と逆の立地条件。この人もあちこち精力的に登っていて、来週あたりは涸沢を考えているとのこと。紅葉が進んでくれるといいのだが。

・私が下山する直前に蝶ヶ岳から最初にやってきたトレラン姿の男性は三股からここまで3時間とのこと! 今日出会ったトレラン諸氏は強者揃いだった。

・天候がいいが今回も山頂西側で雷鳥親子が出現。今回は東へ移動するのではなく逆に西側に移動したので登山道から離れてしまい、雷鳥を見ることができたのは数人のみだった。常念岳山頂近辺をねぐらとしている雷鳥は、結構な確率で出現してくれた。

・時間経過とともに東の雲海がガスとして上がってくるようになり、もう9月中旬を過ぎて秋のはずがまるで夏の天候だ。予想外の展望は十分堪能できたので9時前に下山開始。この時間になると登ってくる登山者数が徐々に増えてきた。一ノ沢だけでなく三股から上がってきた登山者もいるだろう。

・安曇野側から上がってきたガスの中に突っ込むと霧の粒が大きく天然ミスト状態で涼しいを通り越して肌寒いくらい。長時間この中にいると濡れてしまいそう。でもこの時間はガスがかかるのは全部ではなく、すぐにガスが風に乗って通過して視界が開ける。常念乗越付近では再びガスの層に突入し、今度はずっとガスったまま。ただしガスは薄いので薄らと青空が見えることも。土曜午前中なので次々と登山者が上がってきた。

・常念乗越から胸突八丁までがすれ違った登山者が一番多かったが、最終水場で休憩している人は皆無だった。ここに人がいないのはこれが2回目であるので滅多にあることではない。それだけ今週の登山者が少ないということだろう。

・一ノ沢沿いまで下がると雲海の下に入って日差しが陰り涼しくなる。雲に隙間があるのでずっと日陰ではないが、大半の時間が曇っているので標高が落ちても気温の下がり方が鈍く、大汗をかくことはなかった。いつもは最後に水浴びをしてさっぱりするのだが、今回は不要だった。

・林道終点の登山指導所は無人。やはり先週の4連休が特別だったようだ。駐車余地まで林道を歩いても路側駐車は皆無。駐車余地に到着したらこれから出発する地元ナンバーの夫婦がいたので、最も林道終点に近い駐車余地でもこの時間まで満杯にならなかったということ。車の数はかなり少ない。

・着替えて林道を下るが、「公式駐車場」近くの林道脇の広場に駐車した車は20台前後で通常の週末と比較すればガラガラだった。本当に今週末は登山者が少なかったと実感した。

 

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